前回に紹介した「村上ラジオ2」にはエッセイを書くコツとして、他人の悪口を言わない、自分の自慢をしない、そして政治の話をしない、の三点を取りあげています。でもそれを全部守ると誰も読まない、つまらないものになるとも述べています。もとはアンアン(私は読んだことがない)に連載されたものです。私の場合には「つぶやき」を書くことで、カメラで言えばズームを変えて、ものごとを遠くから、あるいは近くから見る感じです。

1966年に心理学者の多湖輝氏が書きはじめた「頭の体操」シリーズは1200万部以上のベストセラーになりました。(まだ生まれてない職員も多いでしょうが、任天堂DS版があります。)中身は心理学的なクイズやパズルなのですが、人間の脳には使われていない水脈がたくさんある、との前書きが印象的でした。

最近も脳科学に関するテレビ番組が盛んですが、「わからないということを、自覚する」(まだ現時点で解明されていない部分が多い。)段階の気がします。今読み始めている「想像するちから」(松沢哲郎、岩波書店)というチンパンジー研究の本のキーワードは、「こころ」「ことば」「きずな」です。進化によりヒトが失ったものもあるようです。さらにいうとインターネット社会で失うものはないのかと、すぐに気になります。

精神疾患を「5疾病」に厚生労働省が入れて政策強化すると、新聞報道されました。自殺と認知症の増加への対策です。しかし、老年期の問題を認知症だけに矮小化するのは危険です。もっと広い視点から見た「老いの心の十二章」(竹中星郎著)を職員の皆さんに著者割引で押し売りするかもしれません。