東京精神医療センター(民間団体)の小林信子さんが当センターを訪問します。以前にも講演にきていただいたので、覚えている方もいるでしょう。とても気さくな方です。 医療観察法が施行になって5年が経ちます。当センターも通院機関の指定のほか、昨年から新たに指定入院機関の指定を受けています。新しい法律なので、精神保健福祉法との関係についても並立なのか、2階建てなのか等の疑問を感じるときがあります。問題の根源は、医療と司法の折衷的法案である点でしょうか?

ハーディング博士(元・ジュネーブ大学付属法医学研究所所長)は、司法精神医学に関して、「患者をみるだけでなく、職員間の意見調整が難しい」と発言されているそうです。医療観察法では、精神保健福祉法に比べて格段に多くの規則やマニュアルがあります。どこまでが安全上の理由なのか、あるいは治療上の理由なのかはっきりしないところがあり、さらに自己増殖しそうです。それを防ぐために、人権上の理由という第3の視点が必要になるのです。

小林信子さんは、何度も来日されて日本の事情にも詳しいハーディング博士と親しい方です。つまり、今回の当院訪問の目的は、患者さんへの面会だけなく、国際的な視点や国内の他病院の比較から、人権上の視点から意見をもらうことにあります。

医療観察法担当の職員だけで悩むことなく、当センター全体で問題に取り組みましょう。