秋晴れの休日にもかかわらず、武井麻子教授(日本赤十字看護大学)の講演会「ヒューマンサービスとストレス」が盛況となり良かったです。

知情意といいますが、感情について語るのは一番、難しいと恩師にも言われたことがあります。「感情労働」という言葉はちょっと堅苦しく感じますが、自分の感情の動きや働きは一体どうなっているのだろうかと振り返るのはとても大事です。同じ言葉でも、そこにかぶる感情によって、相手の受け取り方はずいぶんと違います。

講演の中でも、患者さんやグループの感情の容器に、自分がなっていることがあるとの指摘がとても新鮮でした。自分が身代わりや代表になってしまうわけです。そんな時、独力では解決法がないので、まわりのとのコミュニュケーションを図ることが大事です。そのために支援会議などのグループが必要になるのです。たとえば、患者の病理によって、職員が「良い」人と「悪い」人に分裂させられている時。患者対職員の問題のはずが、そのまま職員対職員の問題に発展して、代理戦争していることがあります。

感情はあつかうのが難しいですが、正直でもあります。困難な患者さんの支援会議を多職種チームで行っていると、方向を見失ってしまいそうになることがあります。その時の羅針盤は、やはり感情です。患者さんにどう感じているのか、何をしたいのかと尋ねて、振り出しに戻るゆとりが求められています。