明治大学を会場にして開催された日本集団精神療法学会に参加しました。神田駿河台なので学生運動の頃には石つぶてが飛びかった所ですが、今は立派なビルが立ち並んでいます。集団精神療法については、日本と欧米で大きく事情が違います。日本では統合失調症の入院者を対象にして始まっていますが、欧米では外来患者対象からもっと広く、教育や福祉の領域にまで広がっています。今度の東日本大震災に際しても、すぐに国際集団精神療法学会からは援助の申し出があったのですが、日本側のカウンターパートが整わず実現しませんでした。

もちろん言葉の壁の問題がありますが、それだけでなく国民性の問題がありそうです。よく東北人は我慢強いが受身的でもあると言われますが、外から見れば日本人全体の傾向です。内に抱え込んでしまう、あるいは一億総懺悔するというスタイルです。そのために個々の意見や立場の違いからの発言を封じられてしまいがちです。大会には国際集団精神療法学会の会長と次期会長がお見えになりました。トラウマや災害におけるマネージメントを含めて集団精神療法の将来性について広範囲の話をされました。

さて来年の3月には、その学会を駒ヶ根の地で開催します。駒ヶ根の場所を知らない人も多いので、地図入りの名刺や観光案内を配布してきました。創立120周年をこえる明治大学のような立派な学会は出来ませんが、手作りの学会を目指しますので関係各位のご協力をお願いします。4月13日には、第一回の運営委員会を開催しました。テーマは「コミュニティと集団精神療法」です。大震災にちなんで大風呂敷を拡げたというわけではなくて、病院から地域への、集団精神療法的な手法の拡がりを意識したテーマです。EBMを求める精緻な発表だけでなく、荒削りな実践活動報告も求めています。学会の前日には、研修のためのプレコングレスを予定しています。いずれも会場は駒ヶ根看護大学にお願いしました。期日は2013年3月15,16,17日です。開放化と並んでグループ活動は当センターの伝統でもあるので、集団精神療法の今日的な意味について全国に発信してゆくつもりです。