3月は日本集団精神療法学会駒ヶ根大会の準備に忙しく、つぶやく暇がありませんでした。1年前から用意はしてきましたが、当日まで交通や天候の問題に気をもんでいました。結果は晴天に恵まれて参加は300名を超える大成功でした。参加者からは「ホスピタリティにあふれていた」「家庭的」などのお褒めの言葉をいただいています。ホテル・リゾートリンクスにて開かれた懇親会も評判が良くてリピーターが現れそうです。空の青さにひかれてロープウェイで「千畳敷カール」に出向いた参加者もいました。

「集団精神療法」というと、理屈っぽくてとっつきにくい印象を与えてしまいがちですが、今回大会に参加してイメージを変えてもらえたでしょうか?通常の演題発表やシンポジウムだけでなく、種々のワークショップが用意されていたので、生の体験のインパクトは強かったでしょう。実践報告や理論発表で頭を使うだけなく、「感じる」のがこの学会の特徴です。

また今回の大会テーマ「コミュニティと集団精神療法」は、集団精神療法を単なる「療法」としてとらえるのではなく、当事者・家族の視点もとりいれて、病院改革、精神医療保健改革の一助としようとする、とても野心的な試みでした。成功したとまでは言いませんが、一石は投じた気がします。当センターの基本コンセプトである「ひらかれた病院づくり」と通じるところがあります。

最近、ノーマン・サルトリウス著「アンチスティグマの精神医学を」を読みました。その中で、「精神医学における七つの大罪」をあげて、精神科以外の人が使える精神医学的知識が乏しい、面接技法を教えられない、現在の診断基準は作業仮説にすぎない、公衆衛生への貢献がない、精神科病院は社会問題を解決できない、などと批判しています。これはエイプリルフールではなく本気です。