医療福祉建築賞2012の受賞のために、東京に出張しました。設計や建築だけでなく、使用実態を審査するため、竣工から2年遅れの受賞となりました。賞状と記念の銘板を戴きましたので、病院入口に掲示します。ちなみに一緒に受賞したのは、盛岡赤十字病院緩和ケア病棟と特別養護老人ホーム第二天神の杜です。今回は大病院はありませんでした。前者は「もう一つのわが家」というコンセプトで、既存病棟とは別棟の庭つき平屋建てになっています。後者は、二つのユニットを共有スペースを挟んでセットにして、施設内外との交流にも気を配っています。

当センターは、開放的な駒ヶ根モール、個室中心の病棟などの設計により「地域にひらかれた病院」として高く評価されました。アプローチから見ると、アルプスの山々を背景に美しい建物があり、美しい絵葉書を見るかのようだと褒められました。(実際には近くの里山しか見えないはずでが、そう錯覚させるのでしょう。)昨年度の初診患者数が1000名近くに達したのは、従来の県立精神科病院のイメージを一新したからです。

表彰式まで時間が空いたので、神田の古本屋街をうろつきました。専門書も買いましたが、ワゴンセールの中から、加島祥造先生の本を2冊見つけました。一つはアガサ・クリスティの「愛国殺人」(ハヤカワミステリィ、昭和46年)、他は「引用句辞典の話」(講談社学術文庫、1990年)です。熱心に店をのぞく人の平均年齢は高く、後ろを歩く女の子が「この人たちは一体何の本を探しているのだろう」と喋る声が耳に入りました。ケータイやスマートフォンを使いこなす彼女にとって、神田古本屋街は理解できない場所のようです。

なお、加島先生は、5月1日から駒ヶ根市博物館での作品展示、5月11日(土曜日)には講演会と相変わらずお元気です。

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