ときめき片付け術というのがあるそうだが、どうも整理整頓は苦手である。子どもの頃、夏休みに弟と遊んでいたら、親戚の叔父さんがやってきて散らかった部屋を見るなり雷をとした。「お前たちの頭の中もこの程度だ」と叱られて、ぐうの音も出なかった。

この夏に汚部屋を整理していたら、20年前の院内検討会の記録集が出てきた。「ゆとりある職場づくり」、「駒ヶ根病院の現状と課題」、「チーム医療」などについて、4年間、フリー・ディスカッションを重ねている。精神保健法(1987)が出来た後の時代であり、病院はまだ機能分化が十分ではなく将来を模索していた。

当時から「ゆとりある職場つくり」について議論していたのに驚いた。役割分担、時間配分、コミュニケーションづくりや職員自身の体調管理などについて議論している。急性期化や機能分化が進んだ今日では、さらに切実な問題になっていると感じる。職種間の役割を超えた関わりや専門を超えた連携が求められる場面が時に生じている。

第4回の「チーム医療について」、私も発言している。当時は特にコメディカルスタッフが少なく、多職種チームが出来なかった。治療方針を決めるために、支援会議が不可欠になっている現在とは大きく違っていた。バンクーバー見学の後だったので、外来でのプライマリー・セラピストという考えを紹介している。(看護師や精神保健福祉士が、患者の治療やケアにまず責任を持ち、訪問指導も行う。)また、地域へのリエゾンチームの展開を提案したがまだ実現できていない。

今年は開設60周年の年であり、記念行事や記念誌の発行が予定されている。記念誌は20年ぶりになるので、過去を振り返り頭の中を整理する良い機会である。病院改築、電子カルテ導入、そして機能評価受審と前のめりに進んで来たが、ここらでゆとりを持って、地域の中の病院について考えてみたい。