看護部の基本理念

こころの医療センター駒ヶ根 看護理念

  1. 私たちは、患者さんの立場を尊重し、信頼される看護サービスを提供します。
  2. 私たちは、社会的視野を広め、質の高い専門性の追求に努めます。

看護部方針

  1. 患者さんの権利を擁護し、安心できる看護をめざします。
  2. 一人ひとりの患者さんへの理解を深め、個別性を重視した看護を提供します。
  3. 急性期から回復期、リハビリテーションとその時期に応じた看護を提供します。
  4. より質の高い看護を提供するために、必要な知識や技術の習得に努めます。

看護目標

  1. 接遇に配慮し、患者さんの立場を尊重した看護実践に努めます。
  2. 医療安全を推進し、安全で質の高い医療、看護を実践します。
  3. 精神科包括的支援マネジメントの考え方に基づき、多職種と協力し、地域との連携強化を進めます。
  4. 病院目標、部署目標を意識し、看護業務の効率化や部署間協力体制の整備を行います。
  5. 専門医療に対応した質の高い看護実践能力の習得に向けた研修・研究を促進します。
  6. 働きやすい環境を整えるため勤務体制の課題などの検討を行います。

教育体制(認定看護師)

日本精神看護協会・精神科認定看護師

  • 精神科薬物療法看護
  • 薬物・アルコール看護
  • 児童・思春期精神看護
  • 退院・地域支援精神看護

日本看護協会・認定看護師

  • 認知症看護

日本看護協会・専門看護師

  • 精神看護
看護部長あいさつ
今年度当院では依存症治療を充実させ、 インターネット・ ゲーム依存症プログラムを開始します。また、訪問看護ステーション「こまほす」の開設を予定しており、地域で暮らすより多くの方が利用しやすい体制を整えますので、気軽に利用していただけたらと思います。「寄り添う看護」を行うという看護部の姿勢は変わりませんが、入院医療でしっかり回復し、地域で自分らしく暮らしていただくために、最新の治療や看護を学び、日々の関わりに活かせるよう努力していきたいと思います。

副院長兼看護部長 竹内 玲子

外来


外来は一般精神科の他、アルコールや薬物依存症、児童精神科の専門外来を多職種職員が連携をとりながら行っています。
一人ひとりの患者さんに対し、きめ細やかな対応を心がけています。
患者さんと共に考え、寄り添うよう努力しています。
外来のご案内へ

外来師長からのメッセージ

患者さんとの心のふれあいを大切にし、安全と安心の医療提供と、きめ細やかな対応に心がけています。気になる症状、生活上の問題などご相談ください。

A1病棟(児童精神科病棟)

こころの問題を抱え、通院治療だけでは対応が難しい中学3年生以下を入院対象としています。
子どもたちは、精神療法、心理療法、作業療法、集団療法などの治療を受けながら院内学級に通います。病棟内での学習や行事を通じて、子どもたちの成長を手助けする役割を担っています。

A1病棟(児童精神科病棟)

主な病棟プログラム

精神療法

支持的精神療法、認知行動療法など、子どもの気持ちを受け止め、それを子どもの受け止め易い形で投げ返す作業を通じて症状の軽減と子どもの成長を促進します。

集団療法

大人が多い安全な集団で、子どもの対人関係の問題点をアセスメントし、集団力動を利用して治療を進めます。

心理療法

子どもの状態を把握するとともに、主訴の背景の理解、成長発達の糸口を探るために心理臨床アセスメントを行います。

作業療法

遊びや運動などを含めた児童の発達において中心となる生活行為を用いて、リハビリテーションを行います。具体性のある創作活動や身体的作業は言語のみに頼らない表現機能としても有効であり、集団プログラムにおける治療的介入の中で対人交流技能や社会性の獲得を促進します。

A1病棟の1日

6:30 起床

 

7:30 朝食

 

9:30 精神療法、院内学級、入浴等

 

12:00 昼食

 

13:00 精神療法、院内学級、作業療法、心理療法、入浴等

 

15:00 おやつ

 

15:30 グループ活動

 

18:00 夕食

 

18:30 自由時間

 

21:00 就寝

A1師長からのメッセージ

入院生活では看護師が生活支援を行い、1対1の関係を築きながら、少しずつ自分の気持ちを表出できるように働きかけています。

A2病棟(依存症・急性期病棟)

アルコール依存症、薬物依存症の専門病棟です。
入院期間はアルコール依存症の方は2~3ヶ月、薬物依存症の方は1ヶ月です。
プログラムではビデオ・テキストなどを使い、病気の理解、退院後に必要な知識を習得し、回復への基礎作りをします。また、気分障害などにより、生きづらさを抱えている患者さんを対象としたプログラム「ハートフルセミナー」を実施しています。

A2病棟(依存症・急性期病棟)

主な病棟プログラム

アルコール依存症治療プログラム

学習会

アルコール依存症について理解し、断酒に必要な知識をテキストに沿って学習し、身に付けていただきます。

抄読会

回復ノートの読みあわせを行い、テーマの内容と自分の経験を照らし合わせます。自分ひとりではなく、他の患者さんの経験や考えを聞くことで、様々な視点からの振り返りをします。

内省

テーマに沿って作文を書いて発表し、自分自身を振り返ります。

アルコマ回復のステップ

アルコールの無い新しい生活に向けて気持ちを整理し、飲酒欲求への具体的な対処法学びます。認知行動療法などの理論を応用した集団プログラムです。

自助グループ

地域で開催されている断酒会やAAに参加します。アルコール・薬物をやめ続けるための手法の一つとして自助グループがあります。同じ体験をしてきた仲間の話を聞き、退院後につなげられるよう学んでいきます。

作業療法プログラム

体力測定やヨガなどのプログラムを重点的に取り入れ、活動を通じて、飲酒以外での時間の過ごし方のきっかけを作っていきます。

薬物依存症治療プログラム

KOMARPP(コマープ)

12回のセッションを多職種チームで分担し、毎月第1、3木曜日に実施する認知行動療法の治療プログラムです。

ギャンブル依存症治療プログラム

K-GAP(ケーギャップ)

6回のセッションを多職種チームで分担し、毎月第2、4木曜日に実施する認知行動療法の治療プログラムです。

A2病棟週間プログラム 治療の流れ

ながつき会(家族会)のご案内

ながつき会は次のことを目的として行っています。
アルコール依存症の知識を正しく見に付けて、関わり方を理解すること。
困っていることや悩んでいることを同じ立場の家族の方々と話し合い、問題解決の糸口を見つけること。

日  時 第1土曜日 10:00~12:00
第3日曜日 10:00~12:00
(変更する場合がありますので、下記相談窓口へお問い合わせください)
場  所 長野県立こころの医療センター駒ヶ根 作業療法室
対 象 者 現在、入院治療を受けられている方の家族
入院治療を終え、退院された方の家族
アルコールや薬物問題を抱えている家族
相談窓口 長野県立こころの医療センター駒ヶ根 ソーシャルワーカー
TEL.0265-83-3181(代)

A2師長からのメッセージ

医師、看護師を始め公認心理師、精神保健福祉士、作業療法士、薬剤師、管理栄養士など多職種スタッフが協働して治療プログラムに携わっています。
プログラムを通してアルコール・薬物・ギャンブルを行わない生活を送る方法を一緒に考えて行きたいと思っています。

B1病棟(救急・急性期病棟)

救急・急性期病棟として、主に救急患者さんの受け入れを担っているのがB1病棟です。個々の患者さんの治療方針に合わせ、リハビリテーション・グループ活動を積極的に行い、早期に退院できるよう集中的に医療を提供しています。
また、m-ECT(修正型電気けいれん療法)やクロザピン治療等、治療効果の高い医療を提供しています。

B1病棟(救急・急性期病棟)

主な病棟プログラム

服薬ミーティング

患者さんが入院後に感じている事を話し合ったり、病気や処方される薬との上手な付き合い方等を学んだりすることで、退院後も安心して生活を送れるように支援します。

心理集団療法プログラム

2021年より新たに心理的な集団プログラム(メタ認知スキルトレーニングプログラム)を開始しました。クイズ形式で思い込みや記憶違いを意識化し、適応的な社会生活に向けた心理社会的土台作りを行っています。

病棟作業療法

集中力と休息のバランスや対人関係の築き方を作業を通して学んだり、ストレッチや音楽、習字などを行い、退院後の余暇活動にもつながるような活動をしています。

家族への支援

家族会の紹介や、担当看護師との面談をしています。患者さんのご家族が抱えている悩みや思いをお聞きし、不安や心配を少しでも軽減できるような支援をしています。

退院前訪問

退院後もスムーズに地域生活に戻れるよう、患者さんの外泊中に訪問看護師が病棟看護師と共に患者さんのご自宅を訪問し、退院後の生活の希望やご家族との顔合わせなどを行います。

B1師長からのメッセージ

早期に退院ができるよう、集中的に治療ができる環境をスタッフ一丸となって整えています。
多職種や地域との連携を取り、患者さんの退院後の生活がスムーズにいくよう、支援をしています。

B2病棟(総合治療病棟)

主として社会復帰に長期的な取り組みが必要な患者さんの受け入れを担っています。
患者さんと共に、多職種スタッフによるチームが回復に向けた治療や、退院準備を行い、退院後も安心して地域の生活に戻っていただけるようお手伝いしています。
また、医療観察法に基づくBFユニット(医療観察法ユニット)を併設しており、治療プログラムに沿って手厚い医療を提供しています。

B2病棟(総合治療病棟)

主な病棟プログラム

支援会議

患者さんやご家族と、多職種スタッフによる医療チーム、地域の保健師や障がい者総合支援センター職員等と共に、入院中から退院後の生活を視野に入れ、多面的な支援のあり方を検討します。

生活支援

退院後、患者さんが自身の生活リズムを整え、自立した生活ができるよう、必要とされる様々なスキルを身につけて行くための支援をします。

老人ホーム・救護施設・グループホーム・就労支援施設等の見学

患者さんが退院後、どのような生活を送りたいのか、その希望に合った施設への見学や宿泊体験などを通じて、地域生活へスムーズに移行できるように支援します。

病棟作業療法

身体的な活性やリラクゼーションを促進するストレッチ・気持ちを落ち着けたり、回想法やコミュニケーションスキルの練習の場となる音楽鑑賞サロン・感情などの内面の表現や集中力の向上にもつながる創作活動などを主に行っています。

B2師長からのメッセージ

患者さん、ご家族の想いに寄り添いながら、早期に退院ができるよう、患者さん個人個人に沿った治療ができる環境をスタッフ一丸となって整えています。
担当看護師を中心に他職種や地域支援者と連携を取り、患者さんが退院後の生活を安心して送れるよう支援をしています。