「私は○○という薬を飲んで、趣味のテニスを楽しんで、私の(脳の)前頭葉は元気です」ある研究会に参加した時、こんなふうに語る統合失調症の患者さんに出会いました。ご自分の病気を理解し、自分自身の人生を生きているという感じが伝わってきて素敵だなと思いました。

薬を飲んでいる患者さんにその思いを聞いてみると「薬を飲んでいても再発するのでは」「薬を飲むことを親に反対された」「薬を飲むのをやめたら副作用がなくなったけれど、症状が悪化した」「できれば薬に頼りたくない」など悩みながら服用されています。

中には薬に頼りすぎてしまう方もいます。そうした方は、薬以外の対処方法が見つけられずにいるのかもしれません。

私たち看護師は、患者さんが自分の送りたい人生、生活はどんなものかを聞き取り、それが実現できるように病気や治療の知識を提供すると同時に患者さんの選択を支え、ご自分の健康を自己管理出来るように応援しています。

ある患者さんは入院中に、ご自分の症状のつらさと薬を飲みたくない気持ちを語られました。症状との付き合い方の勉強を一緒にしましたが、その間に趣味の話や雑談を通じて患者さんの違う一面、強みを教えてもらいました。お薬について心配な点、疑問に答えていきました。退院後は、薬を服用しながら訪問看護やデイケア等を利用し、ご自分の生活のペースを取り戻してきています。

時には時間が必要な場合もありますが、患者さんの人生の伴走者でありたいと思っています。

(精神科認定看護師)