長野県立こころの医療センター駒ヶ根にはさまざまな依存症の患者さん、ご家族が受診や相談にみえます。アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症が代表的な依存症ですが、ときにはインターネット依存やスマートフォン依存、ゲーム依存、性依存、買い物依存の方もいらっしゃいます。いずれもいつの間にかのめり込みが進み、そこから抜け出せなくなる「コントロール喪失状態」になります。そのコントロール喪失が依存症の特徴です。
ご自身ではコントロールできず、いつの間にか「健康を損なう」「家族関係が破綻する」「仕事を失う」「信用を失う」「多額の金銭を失う」など喪失体験が繰り返されます。ある時点までは「好きで飲んでいる」「好きでやっている」のですが、依存症になるとそこから抜け出せなくなるところが「病気」である所以です。
人生で大切なものを次々と失った結果、うつ病になり、悲観的になる、逃げ出したくなる、死んでしまいたくなることが少なくありません。いずれの依存症も自死に至ることも少なくない病気です。
身近に何かにはまってしまって抜け出せない人がいたら、そしてそのことで日常生活に支障がみられているような人がいたら「好きでやっていることだから」「気持ちが弱いから」ととらえず、『コントロールを失った状態=病気』と考え、「病院に行きましょう」とお声がけいただければありがたいです。
私たちは、依存症の患者さん、ご家族の支援に力を尽くしていきます。
(医師)