病院改築後、早や10年が経ちました。以前に比べ病室は個人のプライバシーが保たれ、周囲の景観も美しく整備され、入院時ゆっくり休息していただけるようになりました。
入院期間も短くなりました。医師や看護師のほかに、精神保健福祉士、臨床心理士、作業療法士など、多職種で治療に携わり、症状を改善し回復するための治療プログラムが増えたことも、治療効果が上がる要因になっていると思われます。
 誰でも精神的なダメージを受けた時は、不安が広がり思考の幅が狭くなります。自分が置かれた状況に納得できず、怒りや悲しさが湧きあがり感情が不安定になります。眠る、食べる、リラックスするといった心身を回復するために必要な当たり前のことができなくなります。このような患者さんに対して看護師はどのように関わっているのでしょうか。
 入院直後は、安心して治療が受けられるよう話を聴き、困りごとを共有して、見守ります。また、必要な情報を伝え、治療について理解できるよう相談にのります。そして、休息や規則正しい生活により、回復を支援します。回復期になると自分の生活のイメージが見えてきますので、患者さんそれぞれの考え方や退院後の生活を尊重して相談にのります。
 人は周囲との関係性の中で少しずつ変化し成長していくものです。看護師は病院の様々な場所で、患者さんやご家族との関係性を大切にしています。看護師との関わりを通じて回復し、自分らしい生活をしていただくことを願っています。
(看護部長)