子どものこころの問題に対するアプローチは、大人の精神科のそれとは少し違う印象があります。

子どもは日々成長、発達していきます。その年齢に応じた課題(親子関係、仲間関係、社会との関係など)に取り組んで成長していくわけです。当然未熟であり、保護されなければいけない立場にあって、こころの問題と体の問題がごちゃまぜになりやすい状態でもあります。また発達の仕方について偏りの強さも人それぞれです。そのような子どもたちがストレスを感じ“こころの不調”となった時に、大人と違った表現をとりやすいということは納得できると思います。

では、どのような訴えが表現されてくるのでしょうか。例えば、落ち着きがない、話がかみ合わない、睡眠リズムが乱れる、キレやすくなっている、引きこもって部屋から出てこない、朝になると体の不調を訴える、成績がドンドン落ちてくる、自傷してしまう・・・等。思春期の子であれば結構認められるような行動ですが、その背後の“こころの不調”はどの程度なのか(病的なのかどうか)、親としては不安になります。また、その親の不安の程度も人それぞれと言えるでしょう。

児童精神科は、子どもの“こころの不調”や親の不安に対して医療的な視点で話を聞いて、その対応を一緒に考え、環境の整備や心理治療(話す、遊ぶなど)、場合によっては薬物治療を行います。親と相談しながら、子どもの発達を一緒に支える仕事と思っています。

(児童精神科医師)