日本は地震や大雨などの自然災害が他の国と比較しても多いといわれています。また、最近ではテロなどの人為災害の報道を目にすることも多いのではないかと思います。どちらの災害にも共通していることは、ある日突然、日常の安心感が脅かされるということです。

こうした災害が起きたときに、子どもにはどのような影響があるのでしょうか。まず、年齢に関わらず、ほぼすべての子ども達が不安な気持ちを抱きます。しかし、低年齢であったり、もともと感情表現が苦手なお子さんの場合には、自分の考えていることや感じていることを表情に出したり、言葉で表現したりすることが難しいことがあります。そのため、不安な気持ちを様々な痛みとして訴えたり、赤ちゃん返りを起こしたり、突然混乱したりする行動がみられることはよくあります。中には、自分が悪いことをしたから災害が起きたのではないかと思い込み罪悪感を抱くお子さんもいます。子どもはこうした表現できない気持ちを遊びの中で整理することがあります。いわゆる災害ごっこやお葬式ごっこなどの遊びです。こんな時に遊ぶことは不謹慎と思われるかもしれませんが、もし災害が生じて避難するような場合にも、子どもらしく活動できる場所の確保が望まれます。

災害時は被災者全員が大変な状況です。親御さんだけではなく、周囲の大人みんなで子ども達を見守り、安心感を提供できるような温かい地域の繋がりがあるとよいかもしれません。 (臨床心理士)