糖尿病や高血圧と同様に統合失調症、うつ病など、精神疾患はごくありふれた病気です。おおよそ生涯を通じて5人に1人がなんらかの精神疾患に罹患すると言われています。疾患によって違いはありますが、精神疾患の発症のピークは10代後半から20代にあり、精神疾患の発症や症状の悪化にはストレスが関連します。一人ひとりがストレスの要因を見極めることや、上手に対処できることが望まれます。精神疾患は誰もがかかる可能性のある自分たちの問題という気持ちで向き合い、正しい知識や基本的な対応をとれることが大切です。回復には、休養や自分のリズムを取り戻すことが重要で、周囲の過干渉や非難はかえって回復を遅らせることもご理解ください。
 社会には精神疾患は治らない、怖いといった偏見や差別がいまだにあります。誰もが専門家への相談や早期の治療が受けられる社会環境を整えていくことも重要です。そのために必要なことは、自分で心のバリアを作らないで、自分の暮らす地域で皆が自分らしく暮らす姿を互いに認め合うことだと思います。障害があってもなくても、多くの人が多くの出会いの機会を持つことがお互いの理解の第一歩になります。 身近な交流の中で自らを語り合えることが大切です。
 精神疾患を正しく理解し、新しい一歩を踏み出すための指針として「こころのバリアフリー宣言」が厚生労働省から出されています。この宣言に沿って、正しい理解と共生社会の実現に、当院も職員一丸となって貢献していきます。
(院長)