精神科医

久保田 茂樹

もっと子どもの心に寄り添うことができるように。

子どもたちともっと会話をする時間を作り、一緒に悩みたい。

こころの医療センター駒ヶ根で働くまでは、一般の小児科医として30年近く働いていました。
ところが最近になって、例えば、不登校や摂食障害の相談、落ち着きがないとか、イライラしてしまうといったような今まで診てきた「体」に関する相談以外の悩みを抱えて相談に訪れる方が小児科にも増えてきました。
私も初めは、このような精神に関わる相談に経験が浅く分からないことだらけでした。
同じように、患者さんもどこに相談していいか分からずに小児科に相談にきていたんだと思います。
だからこそ、今まで以上に、しっかりと子どもたちのお話を聞くことで、少しでも子どもたちに多く接し、少しでも多く一緒に悩んであげたい。
その思いから、精神科に転科することを決めました。

心も体も繋がっている。少しでも今日、来て良かったと感じてもらえるように。

精神科と小児科の違いとしては、どちらも、患者さんのお話を聞くことから始まりますが、小児科では診察に必要なことを中心に聞いていました。
精神科の方が、より長く子どもたちのお話を聞く時間をとることができるのが小児科と精神科の違いかと思います。
小児科で働いていた頃は、子どもたちの心の状態は安定していることが多かったのですが、仲の良い関係を築くことがスタートになる精神科では、そこが一番難しく逆にやりがいを感じる部分でもあります。
ちょっとでも「今日来てよかったなぁ。」と思ってもらえたり、笑顔が増えたり、受診前と後と比べて少しでもハッピーな気持ちになってくれるといいなと思い、日々治療を行っています。

自然豊かな駒ヶ根市。
これからもずっと住みたい街です。

こころの医療センター駒ヶ根に来る前は、千葉県にいました。
海と山とで、全く違う環境でしたが、山に囲まれているこの環境がとても新鮮に感じましたし、家族も気に入ってくれています。
働き始めてから3ヶ月しか経っていなく、長野の冬をまだ体験していないので、それだけが少し心配ですが。(笑)

病院については、ハード面もソフト面も非常に整っていると感じました。
建物がとにかく凄く綺麗で、事務の方やスタッフの方が非常に丁寧に対応してくれて、皆とてもいい顔をして働いてるのが印象的でした。
働き始めてからも、自分ができない部分は、積極的に周りの方がカバーをしてくれましたし、この病院は、医師以外のスタッフの方にも凄く熱い思いがある病院です。
チーム医療も大切にしていて、一人ひとりがプロ意識を持っている。
だからこそ患者さんたちも様々な支援を受けることができ、とても良い体制だと思います。

研修プログラムを通じて、専門医として働きたい

今、私は子どものこころ専門医研修を受けています。
以前は、精神科からしか受けることができませんでしたが、今は小児科からも受けることができるようになりました。
私にとってはチャレンジでしたが、この研修プログラムを通じて資格を取得した後も精神科の専門医として、これからも子どもたちのこころに寄り添うことができる治療を続けていきたいと考えています。

メッセージ

様々な症例が集まり、幅広く患者さんと接する機会のある環境です。
チーム医療や、環境も整っています。
私も、小児科から転科を行いましたが、精神科以外の科の先生でも精神科に興味のある先生には是非おすすめです。